液体ガラスとは?
ガラスが液体の状態で存在するためには1400度~1600度という高温の環境が必要であり、 常温下におけるガラスは ”固いもの” というのは周知の事実であります。
しかしながらその常識を覆し、常温での液体化に成功した画期的な技術が「液体ガラス」です。
液体ガラスはもともとコンクリートの保護・強化を目的として開発された技術でしたが、木材にもその用途を転用すべく更なる研究開発がおこなわれ、近年、木材を保護、強化する液体ガラスによる木材改質技術が完成しました。
その技術は瞬く間に世界文化遺産をはじめ日本の木材文化遺産、著名な神社仏閣に次々と使われるようになり、その後も文化財のみならず日本全国の木造建築などで続々と採用されることとなります。
そして遂に一般住宅にも普及が始まり、早くから液体ガラス技術を専門に扱っていた当社では、住宅はもとより公園、看板、ベンチ、デッキ、遊具、玩具、家具、テーブル、食器類まで多彩な液体ガラス施工の知識や経験を基に、たくさんのご依頼やお問い合わせをいただいております。
液体ガラスについて
液体ガラスによる木材改質効果
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形骸化(トゲ・ささくれ・割れ)の抑制
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高耐久性
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紫外線による退色・変色の抑制
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防炎・白華現象の抑制
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防腐・防蟻
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撥水・防滑
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無機質のためアレルギーをおこしにくい
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美観向上(木目・防汚・着色可能)
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木の香り・木の温もり
※液体ガラスの種類により効果が異なる場合があります。
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脱炭素社会の実現が急がれる今、液体ガラスは完全無機質の素材であり石油を一切の原材料とせず、人体に有害な物質を含まずアレルギーの心配もありません。
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液体ガラス技術が木材の需要を促進し日本の森林資源が有効活用され、それは山林の健全な育成へとつながり、メタンガス放出削減や二酸化炭素の吸収など、日本の、そして地球の未来へ大きく貢献することとなります。
耐候性について
紫外線実験(キセノンランプ照射6000時間=屋外暴露12年以上相当)
木材が劣化する最大の要因のひとつである紫外線による影響を試験しています。
※実際の屋外環境(風雨や気温、湿度の変化のある環境)での試験とは異なります。
キセノンランプ照射6000時間(屋外暴露12年相当)の結果、液体ガラス以外の処理材は変色や退色が見られるが、液体ガラス改質処理された試験体に退色は見られません。
屋外検証(遊歩道での暴露試験)
青森産ヒバ材の木道に液体ガラス処理を施し1年経過 一番左が液体ガラス改質処理されたヒバ材。
他2枚は未処理のヒバ材。
キセノンランプ照射実験と同様に 液体ガラス処理材に顕著な退色は見られません。
寒冷地検証(北海道対策)
北海道で多く育成するカラマツ・トドマツの建築材としての有効活用を目的として、液体ガラスで処理したカラマツ・トドマツの暴露試験をしています。試験環境は関東地方での屋外試験と並行して、北海道でも同時期に同様の試験体で検証をおこなっています。
中央3枚が液体ガラス処理材で、あとは他の液剤による処理材ですが、いずれのカラマツ・トドマツ材も試験開始前は、綺麗な状態です。